成蹊中学校・高等学校
小・中・高・大のワンキャンパスを探検

学校力レポート / キャンパス探検隊成蹊中学校・高等学校本物に触れる体験を通して知的好奇心や科学的探究心を育むことを重視している成蹊中学校・高等学校。それを支えるのは、27万㎡のワンキャンパスに小学生から大学院生までが集う豊かな学習環境だ。「中学ホームルーム棟」「高校ホームルーム棟」「中高中央館」「理科館」「造形館」「特別教室棟」といった施設の充実はもちろん、武蔵野の面影が色濃く残る自然は“生きた教材”になっている。今回は、入試部長で家庭科教諭の坂井史子先生に案内してもらいながら、広大なキャンパスを探検した。seiryou_map

seiryou_midashi12012年の学園創立100周年記念事業の一環として、施設の再開発が行われ、中学校、高校それぞれホームルーム棟が新しく建て替えられた。中学ホームルーム棟は木調の床で統一されたアットホームな雰囲気、高校ホームルーム棟は透明感ある白の色調で統一された落ち着いた雰囲気で、生徒の成長段階に合わせた環境が作られている。「生徒ホール」や「フリースペース」など生徒達が集える場所が数多く用意されていて、自由に交流する生徒達の明るい笑顔が印象的。

中学教室・中学フリースペース

seiryou_sakai中学は、1学年が8クラス(一般学級7クラスは36人、国際学級1クラスは15人)、2・3学年が7クラス(1クラス38人)の教室がワンフロアにあり、中央のフリースペースを囲むように配置しています。フリースペースは1学年が集まれる広さで、生徒たちはクラスが違ってもよくコミュニケーションを図っています。HR教室は、教員が生徒と同じ目線に立つために、教壇がない作りになっていることが特徴的です。

中学生徒ホール

seiryou_sakai中学生が自由に使えるスペースです。お弁当を食べたり、勉強をしたり、思い思いに使います。クラブ活動をこの場所で行う部や、委員会など生徒の自発的な活動のミーティングでもこのホールを活用しているようです。

高校教室・高校自習室

seiryou_sakai白を基調としたシャープな印象の高校教室は、中学生から気持ちを切り替え、将来の自立へ向けて一歩を踏み出す場です。高校生になると1人で勉強したいという生徒も多く、自習室は朝早くから利用されています。ガラス張りで静かな自習室は、集中できると生徒には人気です。

高校進路指導室

seiryou_sakai8割前後の生徒が成蹊大学への内部推薦資格を得られますが、全体の4分の3の生徒が外部大学を受験します。そのため進路指導室には個別相談ができるブースや豊富な資料を揃えています。さまざまな分野で活躍する卒業生を招いた講演会など進路をサポートをしています。

高校職員室

seiryou_sakai教科ごとに先生の机が並ぶ開放的な職員室です。面談席も多く、常に生徒が自由に出入りできます。この環境が先生と生徒の距離を近くしているのかもしれませんね。階段を上がると進路指導室に繋がっています。

中学職員室

seiryou_sakai生徒でいっぱいの職員室ですが、生徒が入れないスペースはきっちりと決まっています。各教科ともに提出物が多く提出期限厳守を指導していますから、相談や質問、課題の提出でも職員室にやってきて、先生と交流しています。

コンピュータ教室、視聴覚教室、選択授業を行う分割教室など、最新の教育機器が組み込まれた教室が揃う中高中央館。中学、高校それぞれの図書室があり、成長時期に合わせた書籍やコーナー展示がされている。

中学図書室

seiryou_sakai中学生が楽しめ、学べる書籍を温かな雰囲気のスペースに配置しています。中高併せて約15万冊の蔵書があり、検索は自宅からも可能です。帰国生が多いので英語の書籍はかなり充実しています。

高校図書室

seiryou_sakai高校図書室は落ち着いた雰囲気が特徴で、高校生に必要な書籍や資料を中心に配置しています。留学する生徒が多いので関連書籍や英語の資格試験の本も揃っています。座席は100人以上が利用でき、自習したい生徒たちにも好評です。

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seiryou_cocoro1-1スクール・ダイバーシティのコーナー
高校生徒会の活動の一環。ダイバーシティとは「多様性」で、幅広くマイノリティー問題を扱っていて、関連するイベントを開くなど、意欲的に活動している。

コンピュータ教室

seiryou_sakai1人1台のパソコンが使用できるコンピュータ教室が2部屋あります。主に高校1年と3年の情報の授業で使用されています。昼休みと放課後は中学生にも開放され、インターネットを自由に閲覧することができます。

視聴覚教室

seiryou_sakai2つの視聴覚教室は、主に英語の授業で使われています。ギターが得意な先生の生演奏に合わせて生徒が英語曲を歌うなど、楽しく授業が行われています。

成蹊の伝統的な方針である実験実習重視の理科教育が行われる。物理、化学、生物、地学の4つの専門分野でエリアに分かれ、講義室、実験室として合わせて12の教室を備えている。豊富に実験器具が揃い、各科に助手もいて、生徒が本物に触れる体験や実験ができる環境が整っている。

実験室・講義室

seiryou_sakai生物実験室では様々な生物が飼育されています。水槽は見応えがありますよ。本物を見るということ、実験して体験することを重視しています。科目ごとの講義室は階段状になっていて先生の実験が見やすく、個別に簡単な実験も行えます。

廊下展示

seiryou_sakai生徒の見えないところに保管するのではなく、日常的に目にするところに置くというコンセプトで、生徒がよく通る廊下にはく製や標本などを展示しています。資料の豊富さは、都内の学校の3本の指に入るそうです。

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seiryou_cocoro2-2解剖したサメのスケッチ
中学3年生による解剖したサメのスケッチを展示。自ら解剖したサメの実物を見ながら描いただけに、細かでリアルな描写になっている。

気象観測所

seiryou_sakai気象観測所では昭和元年から毎日気象観測を続けています。古い機材も多く、ネジを巻いてアナログで気圧を測る気圧計は今も使用できます。校内に研究や観測所があることは生徒の好奇心を刺激していると思いますね。

成蹊気象観測所 : http://www.seikei.ac.jp/obs/index-j.htm

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seiryou_cocoro3-1気象観測実習
気象観測所と同様の観測を中学1年生が実習として毎日記録し、掲示している。成蹊生なら一度は体験できる。

技術、美術という造形に関する教科を集めた建物。それぞれの教科に2教室を設け、少人数での実習に力を入れている。

技術室

seiryou_sakai1クラスの生徒を2教室に分けて、それぞれに教員がついて実習を行っています。ゆとりあるスペースで、教員の目が行き届くよう安全面を徹底した環境で、生徒はモノづくりの面白さを学びます。

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seiryou_cocoro4-1設計図から始める本棚作り
自分で設計図を描いて、板一枚から自分の好きなデザインの本棚を作る。モノを一から作ることで、成り立ちや楽しさを知る貴重な体験になっている。

美術室

seiryou_sakai美術室は2部屋あって、体の小さい中1生が使う教室と、それ以外の学年が使う教室に分かれています。高校の芸術選択は美術・音楽・書道から選択するのが一般的ですが、成蹊はプラスして工芸デザインも選択科目に含まれています。

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seiryou_cocoro5-1先生の作品展のポスター
造形科の飯村健二先生が大賞を受賞した展覧会のポスター。彫刻、日本画、木工など各ジャンルで活躍されている個性的で実力を持った先生が多いのも成蹊の特徴。

被服室、調理室、音楽室、書道教室、視聴覚教室がある他、1学年全員が収容できる大教室がある。文化系のクラブ活動にも活用されている。

被服室

seiryou_sakai被服ではズボンを作るのも、型紙を買ってくるのではなく、自分たちで採寸して型紙を作り、布も生徒が自分で買いに行きます。ミシンは一人に1台あります。

調理室

seiryou_sakai9台の調理台と試食スペースがあります。小麦粉の勉強をするときには手打ちうどんを作ったり、米の粉を作る石臼を見せたりして、家庭科でも様々な実体験や本物に触れることを重視しています。

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seiryou_cocoro6-1成蹊キャンパス内で採れたクルミ・銀杏・ゴマ・梅
家庭科の授業でも活用される成蹊内で採れた植物。クルミ、ぎんなん、ゴマ、梅の他にも筍や大豆、小豆など様々な植物が育ち、その成長や本物を見せることで生徒の経験値や多様な視点を養っていく。

音楽室・書道教室

seiryou_sakai音楽は、ギターの授業があることが特徴です。一人1本のギターがあります。高校生はオルゴール制作も行います。書道は、国語の授業の中の書写ではなく、芸術科目の一つとして、書道があります。グループで一画ずつ書く合作や筆を自作したりもします。

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seiryou_cocoro7-1ペン習字の提出
中学1年生、2年生は、週1回ペン習字のノートを提出することが必須。提出を続けて、継続力をつける訓練も兼ねている。

学園門から中高門まで続く並木道、人工芝が敷き詰められたけやきグラウンド、中高大の野球部が利用する野球場、中学生の朝礼が行われる前庭の他、数多くの充実した設備・施設が揃う。武蔵野の原野を残すことをコンセプトにした林が校内にあり、植物観察実習が行えるほどの自然環境の豊かさも歴史ある成蹊ならではの環境。

seiryou_midashi7本校には、体験のための体験でもなく、体験ごっこでもない本当の学びがあると思います。体験学習では、根底から学習していくことを大切にしていて、ものづくりを一から始める体験学習が多いのはそのためです。根底から学習するのは一見遠回りなのですが、論理的に物事を考える力をつけたり、表現する力をつける上で必要なことです。

生徒たちは体験学習や実験に楽しみを見出して、率先して活動しています。日々の体験学習で周りの状況を見る目も養われていくので、誰かがメインとなることをやっていたら、フォローに回って片づけをする、記録を取るといった役割分担が自然にできるようになっていきます。大学入試改革が進められる中で、思考力や表現力が重視されるといわれていますが、それらに対応できる付け焼刃ではない力を成蹊の生徒は持てると思います。

成蹊はレールを敷いてほしい人には向かないかもしれません。幅広く深く学んでいく中で、自分が好きな勉強を見つけたいという人や、将来の道を見つけたいという前向きな姿勢のある人にとってはいい学校だと思います。卒業後の進路は成蹊大学内部推薦や他大学への進学など選択肢がたくさんあり、帰国生や留学生が多くいることなど、学校に多様性もあります。そういった環境がいいなと思ってくれるなら、素晴らしい学校生活が送れると思います。

 

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SCHOOL DATA
成蹊中学校・高等学校
東京都武蔵野市吉祥寺北町3-10-13
TEL: 0422-37-3818

http://www.seikei.ac.jp/jsh/
 

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