【国学院大学久我山中学校】
女子部の先生に聞こう!

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男子部と女子部の別学スタイルで学ぶ国学院大学久我山中学高等学校。それぞれの特性を伸ばすための教育が、多くの先生方による熱い指導のもと行われています。中高の6年間、家族よりも長く濃い時間を過ごすことになる先生。たくさんの影響を受けることになる先生。いったい、どのような思いで生徒たちを指導されているのでしょうか。
ココロコミュEASTでは国学院大学久我山中学高等学校の女子部の先生に取材して、教育や生徒に対する深い想いをうかがいました。

生徒と信頼関係を築くことを大切に

大熊 萌先生

理科(化学)担当 中学女子2年担任

教員を目指した理由

妹に勉強を教えたことがきっかけ

大熊先生
私は国学院久我山に来て3年目です。中学で学習した知識をもとに、さらに発展的な内容に高校では取り組むことも多く、6年間の生徒の成長や変化を全部見たいという思いが強くなって、中高一貫校に来ました。去年から担任を持ち中学1年生、2年生と持ちあがっています。久我山で1年目に教えていた中学3年生の子たちが現在高校2年生になっているのですが、その理系の授業を担当していて中学3年生のとき私が教えたことを覚えた上で今の授業を受けてくれている生徒が多く、やりやすさを感じています。

教員を目指したきっかけは、私が中高生の時に小学生の妹に勉強を教えていて、「わかった!」というときの表情を見るのが嬉しかったからです。
当初は数学の先生を目指していましたが、高校3年生になったら数学が苦手になり挫折しまして…。そこで理科の教員の道を選びました。でも、大学では実験がたくさんあって面白く、理科も好きになりました。大学時代にアルバイトで塾の講師を4年間やり、そこで理科を教える楽しさも知りました。

生徒が心を開き信頼関係を築けるように

大熊先生
教職は、「ありがとうございます」と言ってもらえることが多い職業です。大学に合格した時も、いい点数を取った時も、久我山の生徒たちはよく「ありがとう」と言ってくれます。それに教職の魅力は、生徒たちの人生に大きく関われること。そして、生徒たちの成長を実感することができます。例えば、1学期は反抗している生徒も、何回も話すにつれて生徒からの話しかけ方が変わり、少しずつ信頼してくれていることが伝わってきます。年齢が近いからこそ授業以外はテレビ番組やアイドルの話をしたりして、心を開いてくれるきっかけを作るようにしていますね。気持ちが少しでも近づくように努めています。

また、特に自分自身で心がけているのは、クラスの一人ひとりの表情を必ず見ること。毎日、なるべく全員とコミュニケーションをとるようにしています。帰りも挨拶の礼は全員でしますが、生徒が教室を出るときになるべくドア付近にいて話しかけたり、「今日元気なかったね」と声掛けをしたりするようにしています。やはり生徒は、心を開いていない人に悩みは言いません。だからこそ、まずは担任と生徒の中で信頼関係を築きたい。そこは大切にしようと日々頑張っています。

久我山に来て1年目に教えていた現在高2のクラスのため、信頼関係がうかがえる。生徒は大熊先生の話を聞きながら感じたことや疑問を表現。先生は生徒の理解度を都度確かめる。互いに会話をしているような終始温かい時間が流れる授業だ。

指導において大切にしていること

誰がどこでつまずいているかを把握

大熊先生
授業では一人ひとりのレベルが違うので、なるべく演習の時間を多めにとり、机間巡視をすることで誰がどこでつまずいているのかを把握して、アドバイスできるようにしています。理科は見たり触ったりすることで理解が進む教科だと思うんです。私が化学の教員というのもあるのですが、やはり教室だけでは意味がないなと思います。特に中学生は、実験を楽しくやって、いろんなことに興味を持ってほしいですね。今日も羊の小腸を使った実験で、理科が苦手な子がたくさんいるクラスでしたが、実際に目の前に小腸があったら、実験をやらない子はいないですし、もちろんいろんな溶液を使うにしても、目で見れば何色という変化は覚えているので、苦手な子も実験は楽しくやってくれます。

女子の叱り方には配慮

大熊先生
女子を指導する上で気をつけているのは、叱り方です。女子はみんなの前で名前を呼んで怒られると心を閉ざしてしまう生徒もいるように思います。私は個人的な話は個人で呼んで1対1でするように気をつけています。全員に向けて注意をするときも細かく叱るのではなく、「みんななら、できるよね」と信頼を示す言い方をしています。

久我山の生徒たち 成長の思い出

先生を大好きな生徒が多い

大熊先生
久我山らしいと言えば、先生が大好きな子が多いことですね。「先生のために頑張ります」と言ってくれたり、点数が悪くても先生の教え方のせいにするのではなく、本人が「今回はできなくてすみませんでした。次は頑張ります」と謝ってきたりするんです。久我山の生徒はとても真面目です。何事にも一生懸命に取り組む生徒が多く、先生に質問するために毎朝早くに学校に来たり、言わなくてもテスト直しをしたり、勉強を自分から学ぼうとしている生徒が多いと感じています。

生徒にとっての自分の存在

いざというときに頼れる存在に

大熊先生
生徒にとって、いざという時に頼れる存在でありたいなと思います。だから、彼女たちが質問があるといって早く学校に来るなら、私もその生徒たちより早く学校に来ます。頑張ろうと思って早朝来た時に教師がいないということがないように、スタンバイをしていたいです。

受験生へのメッセージ

大熊先生
久我山は先生と生徒の絆が深く、先生が生徒一人ひとりをきちんと見ている学校です。必ず楽しい6年間になると思うので、ぜひ受験して入学していただきたいと思います。

生徒と1日のどこかで何かを共存してつなげていきたい

中野 眞未子先生

保健体育科担当 高校女子1年担任 生徒指導部生活指導委員会女子部主任

教員を目指した理由

1日中体育活動ができることに

中野先生
体育が大好きで、小3のときに1日中体育活動ができる仕事はないかと考え、「学校の体育の先生だ」と思い、その方向を見始めました。小中学校の時は水泳、バスケットボールなどをやり、高校から陸上(長距離)を始めました。

知識の引き出しが必要な保健体育

中野先生
国学院久我山では最初、非常勤講師として勤めながら、「健康を科学すること」をもっと勉強したいと考え、大学院に通いました。自分が教える立場と学生として授業を受ける立場を味わう2年間は、夜遅くまで研究室で論文を書いたりし重要な時期を過ごしました。この経験は保健の授業で生かしたいと考えています。保健の授業は、週に1回しかありませんが、「自分自身」を追求しなければいけない科目で、アプローチの仕方によって全く内容が変わってくる科目です。例をできるだけ多くあげながら生徒にわかりやすく伝えるためには、こちらも知識の引き出しが必要なので、そういった学びを私自身が得る場があったことは大きかったですね。

道具を使用して様々な動きを表現する、ダンス「見立ての世界」の授業。中野先生は道具の動きを活かそうと試行錯誤している全てのグループに声をかけていく。音楽が流れると臆することなく自然と体が動く生徒たち。ワークシートを用いたグループワークでは感染予防を徹底した上で実施していた。

指導において大切にしていること

生徒と何かを共存して、それをつなげていく

中野先生
指導で大切にしているのは、生徒たちとの共存する何かを1日のどこかで感じることです。どうしようもなく落ち込んだときに「気づいて」と思う子がいたり、「放っておいて」と思う子もいます。それは人によってさまざまですが、1日8時間近く学校にいる中で、それを知っていてあげることが大切だと思っています。その時に答えを出さなくてもいい。見守っているだけでもいい。ただ、必要となったときに「あのときは、こうだったよね」と言えて、生徒が「先生は見ていてくれたんだ」と思えるかどうかが大切ではないかと思うんです。そういう意味で、生徒と1日のどこかで何かを共存して、それを積み重ねてつなげていきたいです。

部活動では指導者に徹する

中野先生
部活動では中学陸上競技部の顧問です。私自身が陸上部(長距離)出身なので、本気で指導をしています。そこでは「見守る」というよりも、指導者としての立場を意識していますね。部活は、自身で選択して入部してきていますから、そこで自分を鍛える姿勢を身につけてほしいです。「今日はどうする?」「何がやりたい?」と馴れ合うよりも、指導者として「ここは我慢してペースを保っていく」など明確にリードすることが必要とされていると思っています。

練習メニューは厳しい日もあり、生徒は苦しい表情をみせることもありますが結果を出せばやはり気持ちがいい。達成した自分を認めて素直に喜んでほしいと思っています。ときに生徒から「勉強は大変だけれども、部活があるから頑張ることができる。この考え方はダメですか?」と聞かれることがあります。もちろん学校があって授業があっての部活動ですが、人のスイッチの入り方はそれぞれ。放課後の部活動があるから頑張ることができるなら、私はそれが原動力になってもいいなとも思います。

久我山の生徒たち 成長の思い出

生徒の話をまずは受け止める

中野先生
4年前に中学男子都駅伝で4位入賞(関東駅伝初出場)を果たした時のキャプテンが、走り寄って号泣していました。そんな彼を補欠9名が取り囲んで喜びに沸いていた光景は、今も色濃く残っています。そして彼らが高校3年卒業式後に、当時の部員全員で挨拶に来てくれたことはとても印象深い思い出となっています。

先日、体育もダンスも大嫌いという生徒が私に話しかけてきました。「先生どうしよう、体育はもう無理」と泣きついてたのです。体育科の私に話すなんて、素直だなと思いました。そこで「あなたはちゃんと自分の気持ちを伝えられているから大丈夫」とまずは受け止めたうえで、「苦手であってもやる意味はある。嫌なことをやったという事実が自分に残るからなんだ。そしてこれを重ねていくと、今後この先、好きなことを追究していける力につながることを信じてみてほしい。」と話してみました。私のように「体育大好き」という人ばかりじゃないと改めて思いましたし、少しの継続は「わずかに自分を変える」場になり、そのような体育をやっていきたいです。

生徒にとっての自分の存在

同じ状況になったときに頑張ろうと思ってくれたら

中野先生
私くらいの年齢になった時に「あんな先生いたね」という感じで思い出してくれたら大変嬉しいですね。その時に「あの先生はいつも元気だったな」とか「一生懸命だったな」、「じゃあ私も頑張ろうかな」と思ってもらえたら嬉しいです。

受験生へのメッセージ

中野先生
私は指導部なので毎年制服の調整をする立場にいますが、久我山の女子部の制服はトラディショナルな制服だと思っています。オフホワイトも特注ですし、全体の流行りを追わないセーラー服です。制服から久我山に興味を持ってもらってもいいかなと思います。着てみたいなと思っていただけたら、それがひとふんばりの力になるのかもしれません。

生徒の成長の機会に背中を押すことを意識

中村 友子先生

地歴公民科(日本史)担当 高校女子2年担任 特別講座推進センター主任

教員を目指した理由

貴重な10代に関わることができる、やりがいのある仕事

中村先生
高校時代の吹奏楽部での部活動経験が大きく影響しています。在学時、後輩の練習に付き合うことが好きで、大学進学後も高校の吹奏楽部の合宿に同行したり、練習に顔を出して後輩に教えていました。その中での後輩の上達やチームづくりが自分の達成感につながっていると感じました。教職を志すと決めたのは、大学3・4年生くらいでしたので、遅いほうだと思います。

教職についた頃は、教師としての力量が自分にはないことを悩んだ時期もありました。やはり社会科は範囲が広く、深く、生徒の質問の幅も様々です。でも、教師を続けてきて、今では誰かの成長の一端を担うことができる、貴重な職業であると思っています。人と人との関係性が大きく、生徒の貴重な10代に関わることができるやりがいのある仕事です。

指導において大切にしていること

声掛けで生徒の成長の機会を後押し

中村先生
生徒自身の個性を尊重することを心がけ、また、生徒の成長の機会に「背中を押すこと」を意識しています。基本的に本校に進学する生徒は一生懸命に何かを努力している生徒が多いので、そこを認めてより成長できるように心がけていきたいと思っています。

例えば私自身が学校の役割で、有志イベントの運営を担当することが多いのですが、引っ込み思案な生徒や一見すると面倒くさそうにしているように見える生徒でも、こちらから声を掛けることで「こういう部分でやってみたい」とか「気になっているけれどもどういう内容ですか」という反応を聞くことができます。クラス全体に対してだけではなく、社会科の授業を通じて把握した生徒の興味や関心にしたがって声掛けをしています。こうした声掛けによって、生徒の積極性や主体性を育てていければいいなと思います。

社会を好きになってほしい

中村先生
中学生の授業では、「社会科を好きになってほしい」という思いが一番大きいですね。「楽しい」と思ってもらえるように、授業中はテンションをあげて生徒に説明したり、クイズのように聞いてみたりと工夫しています。また、興味・関心の幅を広げてほしいので、調べ学習にも取り組んでもらっています。高校2・3年生には、受験勉強を本格的に行うようになった時に学校の勉強だけでもしっかりできていると信頼してもらえるように、入試問題を研究することも心がけています。

日清戦争から日露戦争までの授業。穏やかなクラスではあるが、問いかけに返答したり、先生の話に頷いている生徒がたくさんいる。重要語句だけでは行間が伝わりづらい複雑な時代背景を、様々な表情を交えながら時にパワフルに説明をしていく中村先生が印象的だ。

久我山の生徒たち 成長の思い出

生徒の好きや得意を認めたい

中村先生
クラスの様子を見ていると活発な女子は多いのですが、読書が好き、自分で小説を書くのが好き、美術やアニメが好きといったいろいろな生徒がいて、本当に幅広い生徒がいると思います。「好き」とか「得意」の源にある気持ちを、その生徒自身の個性として認めることが大切だと思っています。

生徒との思い出というと、本校では様々な学年の有志が参加するイベントがあります。中学時代に少し引っ込み思案だった生徒が、教員の後押しもあって『英字新聞制作』に参加をしました。部活動とも両立し、継続して英字新聞制作の活動を続けた結果、次第に自信を持てるように成長し、高校2年生では副編集長として編集長をサポートし、参加メンバーを取りまとめる立場を務めました。その彼女が、別の『働くということ』について考えるディスカッションイベントでは参加者リーダーを率先して務め、その会を締めくくる参加者代表挨拶では100名近くいる場で堂々と自らの言葉で語りました。その姿を見て、彼女の成長をとても感じました。

他にも、現在社会人1年目となった卒業生は高校在学時、お世辞にも本校らしい生徒とは言えませんでした。勉強に対して後ろ向きの姿勢で、先生から注意されることも少なからずありました。そんな彼女が、大学4年生の時に来校してくれた際、とてもしっかりとハキハキとした言葉に明るい表情で、複数の大手企業から内定をもらえたことを報告してくれたんです。本人によると、高校生での自分を反省した彼女を励ましてくれたのは、中高6年間の友人。「久我山時代の友人がみんな努力するから、自分も頑張ることができた」とのことでした。久我山には、例年文化祭などを始め、多くの機会で卒業生が訪ねてきてくれます。様子を聞いていると、久我山での学校生活で生涯の友を得ているのだな、と思うことが多くあります。

生徒にとっての自分の存在

ときに必要な厳しさを伝えられるように

中村先生
親しみやすく時に厳しく、ですね。私自身も現実を突きつけられた時、しっかりと向き合うことで次のステップに進めた経験がありますし、社会において礼儀はとても大切なことだと思います。こうした厳しさは、時には必要なことだと思います。自分がそれを受け入れて次のステップに進んでいくために、社会の厳しさや人間関係の厳しさ、守らなければいけない礼儀やルールを私ができる範囲できちんと伝える努力はしたいと考えています。生徒に寄り添いながら、親しみやすく厳しさを伝えられたらいいかなと思います。

受験生へのメッセージ

中村先生
活発な生徒も、寡黙でも好きなことに没頭する生徒もいる。久我山は、生徒一人ひとりがいろいろなことができる学校でありたいと私は思っています。みなさん自身の居場所がある学校だと思って来ていただけると嬉しいです。

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